秋も深まる頃、両親を含めた親戚縁者に不幸があったなら、“喪中はがき”をどうしようか気になり始まると思います。

あなたが社会人、特に既婚者であるなら、最低限のマナーとして、喪中はがきは出した方が良いと思います。

私は、実の両親、妻の祖父母の場合を含めて、喪中はがきを4回ほど出した経験があります。

そんな訳で、喪中はがきについて時期年齢、他にも文例続柄などを含め、押さえるべき点注意点を実際の経験に基づいてまとめてみました。

もし、あなたが“喪中はがき”を出そうと考えているのであれば、参考にして頂ければと思います。

motyu

1.押さえるべき点

(1)喪中はがきの意義

喪中はがきとは、直近の1年以内に身内や近しい親戚に不幸が有ったこと、それ故に喪に服していること、そして、新年の挨拶や年賀状が不要である旨を特定の方々に知らせる“はがき”です。

ざっくりと言えば、年賀欠礼を詫びる挨拶状です。

まず、この点を押さえておけば、出す時期や出す相手の範囲など理解しやすいと思います。

(2)喪中とする親族の範囲

一般的には、配偶者一親等(両親・子・配偶者の両親)と、二親等(兄弟姉妹、祖父母、配偶者の兄弟姉妹、配偶者の祖父母)までを範囲としています。

我家の場合、私の父母は当然として、妻の祖父母の場合も喪中としました。

なお、妻の祖父母については、妻が実家で同居していたのであって、結婚後は同居していたわけではありません。

しかし、義父母に相談したところ、喪中とすることにしました。

まあ、喪中の範囲の考え方はまちまちですので、判断に迷われた場合は、ご自身の父母や年長者に相談なされることをお勧めします。

一方で、同居していなかった妻の母方の祖母の場合は喪中とはしませんでした。

ちなみに、私には姉や妹がいますが、彼女たちはともかく、その配偶者の場合は喪中とはしないと思います。

(3)出す時期

先方に11月下旬から12月上旬までに届くことを逆算して出すと良いと思います。

つまり、先方での年賀状の購入など、その準備が始まる前に届くことがポイントです。

まあ、遅くとも、年賀状の受付開始である12月15日前までに届けば良いと思います。

(4)出す範囲

基本的に、年賀状のやり取りをしている範囲の方々に出せば良いと思います。

喪中はがきは、年賀欠礼の挨拶状だからです。

ただ、改めて報告する必要のない“身内”には必要ありません。

例えば、親であれば、自分の兄弟や親の実の兄弟などです。

しかし、仕事関係先へは公私を分けて、年賀状を出しても良い場合もあります。

この点はケースバイケースで判断すれば良いと思います。

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(5)文例・続柄・年齢など

① 文例
喪中はがきの文例は、オーソドックスなものがテンプレートとしてネット上に数多く出回っています。

文例としては、例えば、

喪中のため
年末年始のご挨拶は
失礼させていただきます

 ○×△月□日??歳で永眠いたしました
ここに本年中のご芳情を厚くお礼申し上げますとともに
みなさまには良い年が訪れますようお祈りいたします
平成◇◇年▽▽月

です。

この文例の続柄名前日付年齢などを修正すれば十分だと思います。

喪中はがきの目的は“年賀欠礼を詫びる”ことですので、わざわざ、オリジナリティーを発揮する必要はないからです。

一応、無料のテンプレートのサイトのリンクを置いておきますので、適宜にご利用ください。

テンプレートサイト1

テンプレートサイト2

テンプレートサイト3

② 続柄
続柄ですが、夫婦連名で出す場合にアレっと思うことがあるかも知れません。

例えば、妻の父が亡くなった場合、夫側を基準とすれば義父ですが、妻側からみれば実父ですので、迷いが生じるかと思います。

夫婦連名とした場合、“世帯主から見た間柄”が基準となるので、夫側から見た続柄を書くことが一般的です。

したがって、亡くなったのが、

夫の父や母であるなら、“”、“”、となり、
妻の父であるなら、“義父”、“義母

となります。

他にも妻の父を“岳父”としたり、妻の母を“丈母”とする場合もあります。

ただ、妻の父を岳父、母を丈母と呼ぶことは一般的では無いため、最近はあまり使われていないようです。

この一方、年賀欠礼となる理由を明確に伝えることに重点を置けば、誰が亡くなったか判りやすいのが1番だと個人的には思います。

ですので、
「妻○×の父□△◇▽(フルネーム)が・・・で永眠いたしました」とすれば、ベストだと思います。

この文例の場合、妻の父とも書いていますし、フルネームであれば苗字も異なるので、誰が亡くなったかは間違えようがありませんね。

③ 年齢
故人の年齢は、一般的に数え年を記載します。

ここで、数え年とは、生まれた時点を最初の年として1歳とすると共に、それ以降は正月を迎えるごとに1歳ずつ年齢を加算する数え方です。

数え年を計算する場合、

その年の誕生日がまだななら、満年齢+2歳
その年の誕生日を既に迎えたなら、満年齢+1歳

とすれば良いです。

時おり、年齢の記載がない喪中はがきを頂くことがありますが、ちょっと不親切かなと思います。

例えば、年齢が判らないと、亡くなった方が平均寿命より長生きした大往生だったのか、それとも、病気や不慮の事故にみまわれて短命だったのか、が判らずに差出人の気持ちの持ちようなど、予測し難くなります。

その場合、差出人に対してどのように接するのかの判断にも影響を与えると思うからです。

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2.注意点

(1)故人の知人について

自分と面識がなく、かつ、故人が生前に年賀状のやり取りしていた方へ出すのは、結構忘れがちです。

葬儀に列席頂いた方はもちろんのこと、年賀状のやり取りだけだった方にも出すようにしましょう。

私の場合、母が亡くなった時、年賀状のやり取りだけの方には出し忘れてしまいました。

ただ、後にハタと気付き、母の過去の年賀状を確認した上で急ぎ出しました。

おそらく、12月15日から1~2日くらい遅れたと思います(^_^;)

(2)家族葬・密葬などの小規模な葬儀をした場合

最近は、家族葬・密葬など小規模な葬儀が増えています。

その場合、新聞の“お悔やみ欄”に掲載しなければ、故人の知人は初めてその死を知ることになります。

知人の中には、葬儀に列席できなかったことを不満に思う方がいるかもしれません。

そのため、喪中はがきには、“小規模な葬儀であった旨”や“故人の最後の様子”などを記載した文を追加し、より丁寧な内容とした方が良いと思います。

(3)12月に亡くなった場合

遅くとも12月15日前後に届くなら出しても良いと思います。

ただ、それ以降になるようならば、年明けに年賀状を頂いた方へ“寒中見舞い”を出せば良いと思います。

ちなみに、私の父は12月28日に亡くなったので、年明けの寒中見舞いで対応しました。

(4)出す予定の先方から喪中はがきが先に届いた場合

当然、こちらからも出しましょう。

喪中はがきは、年賀欠礼を伝える挨拶状ですので、相手が喪中かどうかは関係ないからです。

(5)体裁は最低限整える

喪中はがきは一種の挨拶状ですので、最低限の体裁は整えましょう。

特に、ご自分でテンプレートをダウンロードして作成する場合には注意が必要です。

例えば、私製はがきで作成するなら、切手は弔辞用切手を貼る、通常はがき(郵便はがき)で作成するなら、切手は胡蝶蘭がデザインされているものにするなどです。

記念切手を貼ったり、ヤマユリや山桜がデザインされた通常はがきは避けるべきです。

他にも、引越しや退職等の近況を知らせる一文を付け加えることはやめ、別途、寒中見舞いなどで知らせるようにしましょう。

(6)縦書きと横書き

繰り返しになりますが、喪中はがきは一種の挨拶状です。

このような儀礼的な点を考慮すれば、縦書きとした方が無難です。

出回っているテンプレートも、多くは縦書きですしね。


3.最後に

以上が、私がまとめた喪中はがきの押さえるべき点注意点です。

身内が亡くなった場合、葬儀や法事、他にも新盆などがあり、慣れないこともあるため、結構大変だと思います。

ただ、葬儀や法事の案内状などは、葬儀業者にまかせっきりでも良いのですが、喪中はがきはそうはいかない点もあります。

このため、どうすれば良いか心配なされる場合もあるかと思います。

でも、喪中はがきは年賀欠礼を詫びる挨拶状であると押さえておけば、その作成や投函などで慌てることは無いと思います。

ここで一句、
喪中とは 年賀欠礼 知らすこと

では、また。