※注意、ブラジルW杯は終了しました。
よろしかったら、記事後半の「日本代表への感想」をご参照ください。

ブラジルW杯もGL(グループリーグ)が終了し、決勝トーナメントに進出したベスト16が出揃いました。

なお、決勝トーナメントの組合せは以下リンクをご参照ください。

決勝トーナメント組み合わせ

面白いのは、ブラジル代表の山ですよね。

全部が南米の国々で、ブラジルベスト4に行くには、チリコロンビア若しくはウルグアイと戦わなければなりません。

本大会のここに来て南米予選もどきをしなければならないとは、不思議な巡り合わせです。

さて、前記事と同様に、この決勝トーナメント1回戦についても、私の独断と偏見でお勧め試合ピックアップしました。

また、ダイジェスト番組についてもまとめてみました。
良かったらご利用ください。

なお、試合やダイジェスト番組の放送時間は、変更があるかもしれませんので、ネットやテレビのEPG等で最終的なご確認をお願いします。

一方、残念ながら我が日本代表はGLでの敗退となりました。
奇しくも、あのドイツW杯と同じ勝点です。

それに、点差や試合内容はおろか、直前の親善試合の好調さや史上最強の前評判まで類似するとは!!

なんだか、大会前には「いや~」な感じがしましたが、予感が的中してしまいました。

全然嬉しくないし、正直ガッカリしています。

本大会の日本代表に対する私の感想は記事後半に記載しています。
ついでにでも読んで頂ければと思います。


お勧めの試合

GLを突破した国々の試合です。

どれも観戦したいところですが、一応厳選してピックアップしてみました。

試合
放送日時
放送局
ブラジル
×
チリ
6/29
00:40
TBS
オランダ
×
メキシコ
6/30
00:45
NHK総合
ドイツ
×
アルジェリア
7/1
04:30
NHK総合
アルゼンチン
×
スイス
7/2
00:45
NHK総合

これらお勧めの試合については、可能ならLIVEで観たいところですが、多くは録画して観ることになると思います。


ダイジェスト番組

(1)NHK関連

放送日時
番 組 名
放送局
6/29
21:00
サッカープラネットNHKBS1
6/29
23:00
デイリーハイライトNHK総合
6/30
22:00
デイリーハイライトNHK総合
7/1
22:00
デイリーハイライトNHK総合
7/2
22:00
デイリーハイライトNHK総合

(2)その他の地上波

放送日時
番 組 名
放送局
6/29
14:00
DAILYTBS
6/30
19:00
DAILY(ハイライト)フジ
7/1
19:00
デイリーハイライト
(2時間特番)
日テレ
7/2
21:00
DAILYTBS

GLの頃に比べてダイジェスト番組はだいぶ減りましたね。

まあ、試合数が減っているので当然ですが、いくつか録画してじっくり観ようかと思います。


日本代表への感想

(1)ザック監督の「迷采配」

① パワープレー
コートジボワール戦、ギリシャ戦では試合終盤にパワープレーをしました。

しかし、今までにそんな練習をしていなければ、適応する選手、例えば、豊田やハーフナーも選んでいません。

ぶっつけ本番で功を奏するほど、W杯は甘くはないと思います。

では、ザック監督は、なぜパワープレーをしたのか?
もし、テンパっていたのなら・・オイオイですね。

② 大久保の重用
何れの試合も大久保を使いました。

彼は素早い動きだしに特徴があるし、ゴールに向かうメンタルの強さもあると思います。

しかし、彼の特徴がうまく引き出されていなかったし、周りとの連携にも疑問がありました。

連携不足のためか、大久保が目立つ一方で岡崎が全くと言って目立たなく、むしろその良さが消されていました。

そもそも大久保はサプライズ枠であり、ジョーカー的役割が期待されていたはずです。

それが、実質レギュラーとしてここまで重用するなら、もっと早くに選出して周りとの連携を図っておくべきだったと思います。

③ 積極性・柔軟性の欠如
最終戦のコロンビア戦は、4-1の点差がついてしまいました。

最終戦は勝つしかなく、勝ちに行くには前掛かりとなるため、これは致し方ありません。

むしろ、積極的な姿勢が見られたこの試合が観ていて1番ストレスがありませんでした。

まあ、GL敗退が確定してガッカリはしましたが。

問題は、コロンビアに勝たなければならない状況に陥ったことです。

もちろん、ザック監督はこの状況に陥らない戦略を立てていたと思います。

でも、残念ながらこの戦略を満足すべき戦術に欠けていたと言わざるを得ません。

それは、積極性柔軟性についてです。

ザック監督は常々日本代表が守り切って勝つことは、難しいと言っていました。

しかし、コートジボワール戦で1点リードした後、さらに点を取りに行く積極的な姿勢に欠け、むしろ守備重視の姿勢になっていました。

例えば、リードして迎えたハーフタイムで攻撃について積極的な姿勢を指示していれば、逆転には至らなかった可能性もあります。

逆転された後に攻撃的な選手を投入しても「時すでに遅し」です。

また、コートジボワール戦では香川の守備力が劣るために、日本の左サイドが明らかに狙われていました。

であれば、当初のプラン通りに守備力に劣る遠藤を左サイドに投入するのではなく、例えば、長友を1列上げて、サイドバックに酒井高徳を入れ、香川を外すプランもあったと思います。

一見、攻撃力が落ちそうですが調子が悪く守備力に劣る香川よりは、長友を前目のポジションにした方が守備力・攻撃力がともにアップしたのではと思います。

ギリシャ戦で言えば、選手交代の交代枠を全て使い切りませんでした。

10人となり引き分け狙いの相手に対し、ドリブルが得意な斎藤を投入し、ファールを積極的に貰う手もあったと思います。

第1、2戦を観ると、点を取りに行って勝とうとする積極性と、試合の流れを読みつつ臨機応変に選手交代する柔軟性、共に欠けていたと思います。

④ 選手の選考とチーム作り
本大会の日本代表は本田香川を中心とするチームでした。

このため、両名の調子が良ければ、戦術が機能して強さを発揮できました。

しかし、彼らは体調面や精神面で明らかに調子が悪く、ひいては日本代表も強さを発揮できませんでした。

つまり、ザック監督はチームの中心選手の出来不出来にあまりにも頼りすぎた選手選考とチーム作りをしてしまったと思います。

できれば、この両名を外した場合のプランでも機能する選手選考とチーム作りをするべきだったと思います。

でも、今の日本には両名を外したプランを実行できる選手がいなかったのかもしれません。

(2)キャンプ地の選択

キャンプ地イトゥは、第1試合会場のレシフェ、第2試合会場のナタルから2000km以上、第3試合会場のクイアバからも1000km以上も離れていました。

そして、避暑地で涼しいイトゥと比べて、何れの試合会場も暑く湿度も高い場所でした。

日本で例えるなら、試合会場は沖縄、キャンプ地は札幌のようなものです!

日本は、昨年のコンフェデレーションカップに参加していたので、その点は判っていたはずです。

移動と気候の差から、コンディション不良に陥ったとしても不思議ではありません。

実際、試合後半に足が止まっていたのは、日本の選手が多かったように思えます。

この点の考慮は無かったのでしょうか?

一部報道ではイトゥスポンサーのキリンの関連企業のお膝元とのことです。

いわゆる大人の事情や地元自治体からの配慮を期待したのかもしれませんが、コンディション調整を第1に考えて貰いたかったのが、正直なところです。

(3)最後に

ザック監督は辞意を表明しました。
結果から言えば、当然の事でしょう。

ブラジルW杯で明確に判ったことは、残念ながら我が日本代表は「世界と比べてまだまだ弱い!」と言うことです。

つまり、日本代表は自分たちの理想のサッカーをしても、W杯でGLを突破できる程強くはないのです。

この点、一部選手達の公言マスコミに煽られて日本代表は強いと勘違いし、代表全体を生暖かく見ていた私たちファンにも問題があると思います。

また、結果だけ見れば、日本代表は8年前のドイツW杯のレベルまで逆戻りしたようにも見えます。

逆戻りと言うより、実はあまり進歩していないと言うことですが。

でも、私は、日本サッカーに絶望している訳ではありません。

日本は、20年前まではW杯に出場することさえ出来なかったのですから。

日本サッカーは、パスの精度、トラップ、展開力、戦術眼は少しずつですが進歩しているとは思います。

また、ザック監督の目指した日本らしい攻撃サッカーを構築する方向性は間違ってはいないと思います。

W杯で良かった点を強いて言えば、自分達の理想のサッカーを追求した結果、GLは突破できないという現実を知った事です。

これは、将来的には大きな意味を持つとも思います。

今後は、自己の実力を過大評価することなく、W杯で勝ち抜く戦略や個々の試合での戦術を構築し、これを積極かつ柔軟に実行できる監督が選ばれることを期待します。

サッカー協会には、このような監督選びも含め、今後の日本サッカーをどのような方針で強化し進歩させていくのか、ユース世代の選手育成も含めた大戦略構築と実行に期待したいところです。

ここで一句
決勝に 日本無きは 寂しかな

では、また。