前回のストーリーの実質的な主役はヴェッセンではなく、ラ・ジョローナという“幽霊?”でした。

一応、新たなヴェッセン“バラーム”が登場しましたが、無理矢理感と脇役感は否めません。

また、通訳として捜査協力をしたジュリエットでしたが、アダリンドの呪いを解くキーパーソンらしき女性と出会います。

さて、今回はヴェッセンの子供達にとって悪夢の物語として長年語り継がれてきた“おとぎ話”と同じ現象が起こってしまいます。

それは、意外な人物によるものでした。

では、早速、GRIMM/グリム・シーズン2の第10話あらすじに突入します。

なお、あらすじ内の緑文字は自分のちょっとした感想です。

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1.シーズン2第10話「死の烙印」のあらすじ

何かの焼印らしきものが、青白い炎を吐き出すバーナーで焙られて真っ赤に染まる場面から始まる。

場面が変わり、自宅ソファーで眠るニックは悪夢にうなされていた。

夢の中では、ドナと言う女の子の誘拐事件の捜査内容が複数人の音声でリピートされていた。

ニックはジュリエットに体を揺すられて飛び起きる。

目覚めたニックは、ドナの誘拐事件の捜査が行き詰っていることをジュリエットに説明する。

彼女の「もう少し寝た方が良いわ!」との提案に、「ソファーじゃ無理だ!」とつい言い返してしまう。

ニックはソファーで寝ても疲れないようにしていると、ジュリエットに謝りつつも話しかける。

しかし、ジュリエットは「その話は今度ね、急ぐから。」と仕事へと出かけてしまう。

そして、ドアの閉じる大きな音に若干落ち込むニックだった。

ソファーで寝ているために疲れが取れないニック、謝罪するのはジュリエットの方だと思うが!

細かい気遣いをみせるニックとは対照的に、ジュリエットのニックへの対応が冷たすぎる。

元々好きなキャラでなかったが、好感度がますますダダ下がりだ!



場面は、一台の古いバイクが止まった寂れた一軒家の外観に変わる。

中では、ある男が携帯電話で話しつつドナの写真を暖炉で燃やしていた。

電話の相手に「焦るな!」、「きっと金を持ってくる。」、「食事を与える。」、「品質を保つ。」など、随分と物騒なことを話している。

すると、玄関ドアをノックする音が聞こえる。

男は後で掛け直すと言いつつ、携帯を切ってドアを開ける。

そこには、ニックとハンクが立っていた。

ニック達は、男に「エイドリアン・ゼイン?」と身元を確認した後、刑事であると名乗る。

そして、家に入っても良いかと尋ねる。

エイドリアンは「俺、なんか悪いことした?」とすっとぼけるが、ニック達は半ば強引に家の中に入って行く。

ニック達は、エイドリアンにドナの行方などについて幾つかの質問をする。

エイドリアンは、ドナが働いていたビルに空調設備の修理で訪れていたのだ。

質問に答えるエイドリアンを尻目にニックは暖炉のある奥の部屋へと入って行く。

暖炉では、ドナの写真がまだ燃えきっていない。

慌てたエイドリアンは、ニックを追い越して暖炉の前に立ち、ニックの視界から燃える写真を隠そうとする。

しかし、その様子を怪しんだニックがエイドリアンを押しのけ、写真の燃え残りからドナを確認するのだった。

ニックの様子からヤバいと思ったエイドリアンはヴェッセンにヴォーガして威嚇する。

エイドリアンのヴェッセンは何?

風貌からして、シャカール?

しかし、ニックからおもいっきり前蹴りをくらい、その勢いで背後の窓をぶち破って外のウッドデッキまで飛び出してしまう。

そこから逃走を図るエイドリアンだったが、背後からニックにタックルされて転倒する。

そして、馬乗りになったニックからタコ殴りされつつ、「あの娘はどこだ!」と詰問されるのだった。

最近のニックは、本当に強くなったな!

小物のヴェッセンなら素手でも十分に制圧できそうだ。

でも、そんなにタコ殴りにしたら、詰問に答えようがないと思うがw

後から駆け付けたハンクはニックを制止し、ニックの表情を察してヴェッセンなのかと問う。

ニックが「そうだ!」と答えて視線を落とすと、気絶したエイドリアンは元の人間の姿に戻っていくのだった。



タイトルバックと共に、警察署内の取調室に場面は変わる。

ニック達は、エイドリアンが燃やしていた写真について尋問していた。

その写真は別れた女、ジェニファー・ベンソンだと主張していた。

そこに、ウー巡査が来てニック達を取調室の外に呼び出す。

呼び出された先は、取調室の隣部屋だった。

そこにはレナードが待っており、エイドリアン家の家宅捜索をしたが、ドナ誘拐の証拠が見つからなかったこと、燃えた写真がドナである確証がなかったこと、をニック達に説明した。

この結果、エイドリアンを釈放せざるを得ないとのことだった。

ニックは、自分が見た写真はドナだと反論したが、ニックの証言だけでは十分な証拠とは成り得ないのだ。

部屋にハンクと二人残されたニックは不満げだった。

ハンクは、ニックと共に鏡の向こうのエイドリアンを見つつ、ヴェッセンだからと言って犯人とは限らないし、逃げた理由はニックがグリムだと気付いたからかもしれないとニックを半ば慰めるように説得する。

しかし、ニックは「どうかな、そうかも?」と答えて取調室に向かうのだった。

ニックの言葉に「どっちやねん!」と芸人みたいなつっこみをいれたくなった。

ニック達は、不本意ながらもエイドリアンを釈放する手続に入る。



場面は変わり、警察署内の廊下を歩きながらウー巡査がライアンに書類の提出先についてレクチャーしていた。

そこに、ちょうどエイドリアンを釈放する途中のニックとハンクが通りかかる。

ハンクはライアンから書類へのサインを頼まれ、ニックとエイドリアンの元を離れる。

エイドリアンと二人きりになったニックは、警官に嘘をつく事とグリムである俺に嘘をつく事とは別問題だと警告する。

警告と言うより、脅しだな!

この時のニックの凄みはなかなかのものだ!

ビビったエイドリアンはヴォーガして「こいつを俺に近付けるな!」と叫び、人間の姿に戻った後も大声でニックに脅されたと騒ぎ出すのであった。

そして、ハンクから「落ち付けって!釈放されたんだから帰れ!」といなされる。

エイドリアンは、今度はハンクに向かって「俺に何かあったら犯人はこいつだ!」と念を押した後、ウー巡査に促されて帰っていった。

一方、その騒動を自分の執務室から怪訝な様子でレナードが眺めていた。

ハンクは焦りを強くするニックをたしなめ、あまり無茶をしないように助言する。

しかし、ニックはグリムとバレた状況のため、すぐにグリムとして行動するとハンクに告げる。

ただし、ハンクを巻き込まないためにも“1人でする”と告げ、行動を開始するのだった。

立ち去るニックを見送るハンクは、ニックを心配しつつも自分を頼ってくれないことへの寂しさを表す複雑な表情を浮かべるのだった。



場面は、トレーラーハウスの武器庫を開けているニックに変わる。

そして、おもむろにクロスボウを手に取るのであった。



場面は、アダリンドの行方について彼女の勤務先に電話中のジュリエットに変わる。

しかし、既に退職したことと、その後の所在が不明なことが判っただけだった。

そこに、レナードから電話が入る。

レナードは、最近のニックがイラついている様子が心配なため、直接会って話をしたいと持ちかける。

ジュリエットは了解した。

そして、翌日にカフェで待ち合わせる約束をするのであった。



場面は、ロザリーの店に変わる。

ニックは、店番をしていたモンローに罪を告白する血清、言葉を換えれば、自白剤の生成を頼んでいた。

この血清の名前をモンローは“エグゾンモノグスカナリア?”とか言っていたけど、相変わらずドイツ語の発音は難しい。

どうやら、ニックはクロスボウでこの自白剤をエイドリアンの体内に打ち込もうと画策しているようだ。

早速、モンローは自白剤の生成に取り掛かるのであった。



場面はエイドリアンの家の外観に変わる。

そこに、ニックが車でやって来てライトを消す。

クロスボウを手に取ったニックは、ドアをピッキングして内部に侵入する。

ニックはピッキングも上手いようだw

これもグリムとして引き継いだ能力なのだろうか?

家の内部は暗いままだった。

地下への入口を見つけたニックは階段を下りて行く。

すると、両手を吊るされて拷問された上に殺されたエイドリンアンを発見する。

ニックがエイドリアンに近づき状態を確認していると、いきなり電気が点灯する。

クロスボウを構えつつ振り返った先には、銃を構えるハンクがいた。

すんでのところで発射と発砲を留まる二人。

ニック、何をした!」と大声で問い掛けるハンク。

ハンク、俺はやっていない!今来たんだ!」と慌てて答えるニック。

そして、クロスボウでモンローに作ってもらった自白剤を打ち込もうとしていただけで、まだ使っていないと説明する。

ニックの言葉を信じたハンクは、改めてエイドリアンの状況を確認する。

エイドリアンの体には特徴的な複数の焼印が押されていた。

そして、焼印と同じ“しるし”が壁にも血で描かれていた。

しるし”はアルファベットの“”をモチーフとしており、見方によっては鬼の顔にも見える恐ろしい形だ!

その時、パトカーのサイレンが聞こえてきた。

二人とも、応援要請はしていない。

取り敢えず、ニックはクロスボウを自分の車に隠すことに。

パトカーで駆け付けて来たのはウー巡査達だった。

先に現場にいたハンク、そして横からしれっと現れたニックに驚くウー巡査だったが、ハンクに駆け付けた理由を問われて説明を始める。

説明によると、エイドリアンから自白の電話があったこと、それにはドナ監禁場所も含まれており、そこには別ユニットが向かったとのことだった。

そして、ウー巡査は「どうやって吐かせた?」とニック達に尋ねた。

ニック達は自分達が自白させたのではないこと、そして自分達は“”から来たと答える。

ウー巡査は怪訝そうに「何の後?」と聞き返すのであった。



場面は、地下室に変わる。

エイドリンアンの惨状を憐れむような顔で見つめるウー巡査。

自白するのも無理はないとの感想を呟く。

すると、ハンクの携帯にドナを保護した旨の連絡がレナードから入る。

そして、容疑者を確保したかと問うレナード。

その問いにハンクは、容疑者のエイドリアンは何者かに拷問を受けて死亡したと報告する。



場面は警察署内に変わる。

ニック、ハンク、レナード、そして、ウー巡査はエイドリアンの犯行やドナの監禁場所を自白する音声を聞いていた。

録音には、拷問の生々しい様子もあった。

その後、四人とコーヒーを差し入れしたライアンとで、現場写真を検証することにした。

写真を見たライアンは、「うわっ、ひどい!」と呟く。

レナードは焼印の“しるし”が気になるようだった。

レナードは犯人が拷問されて自白したこと、焼印が押されたこと、など全てTVで公表することにした。

TVを見た拷問殺人犯や焼印に思い当たる者から情報を得る目的もあったからだ。



場面は、レナードの会見に変わる。

レナードはドナを無事に保護したことに加え、誘拐犯が拷問によって自白させられて殺されたことをTVで公表した。

そして、あの焼印の映像を公表して情報提供を広く呼び掛けた。

焼印の映像をたまたま自宅のTVで観たアイスビーバーのバド、そしてモンローは一瞬固まり、気を取り直すと急いでニックに電話を掛けだす。



場面は警察署内に変わる。

ニックとハンクは報告書に書く内容、なぜ二人がエイドリアンの家にいたのかで軽く議論していた。

ハンクに押され気味のニックは分が悪いようだ。

その時、ニックの携帯が鳴ったので議論は中断となった。

ニックが携帯に出るとモンローからだった。

モンローは深刻な表情で「今すぐ俺の家に来てくれ、あの“しるし”が何か知っている!」と告げる。

また、ハンクのデスクの電話にもニック宛てにバドから電話が入る。

内容はやはり“しるし”についてだった。

ニックはきちんと対処する、そして、進展があったら連絡すると伝えて電話を切る。

電話を切った後の、バドの「世界が終らなければ(良い)・・」との呟きが気になった。



早速、ハンクとニックはモンローの家を訪れる。

モンローは、ハンクから見せられた“しるし”の写真に目を背けると、矢継ぎ早やに知っていることを話し出す。

あの印は、GRIMMの“”であること。

また、大昔の第4回十字軍遠征後の頃、グリムの死の分隊が残虐に殺したヴェッセンに焼印をした“ヴェッセン大虐殺”の象徴であること。

そして、ヴェッセンの子供達は、その様子をおとぎ話として寝物語に聞かされて育つこと。

このおとぎ話こそは、ヴェッセンの子供たちの悪夢“アルプトラオム・フューア・ヴェッセン・キンダー”であること。

その話を聞いたニックは、この街にもう一人グリムがいるのかと疑問を持つ。

そして、犯罪解決の助けになっている点でも一方的に排除して良いものかとの疑問も持つのだった。

現代に現れたその恐ろしい残虐グリムはニックの母親ケリーかとも一瞬思った。

しかし、モンローはそんな危険なグリムのせいでニックの名前に傷が付く前に何とかすべきだと強く主張するのだった。



場面はオーストリアのウィーンに変わる。

運転中の男にレナードからの電話が入る。

その男は、レナードのウィーンでのスパイだ。

レナードは、その男に“エンデツァイヘン”について情報を探るよう指示する。

エンデツァイヘンとは、残虐グリムのことかな?

レナードは残虐グリムについてもやっぱり情報を持っていたのだな。

さすがと言うところか。

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場面はニックが帰宅したところに変わる。

また、あそこで寝るのかとソファーを見つめていると、携帯が鳴る。

ニックが携帯に出ると、あの残虐なもう一人のグリムからだ。

そして、お前の代わりにすべき事をしたこと、次の機会に期待すると一方的に言い放った後に電話は切られるのだった。



場面は変わり、何者かがエイドリアンの拷問の画像データをネットにアップしていた。



場面は警察署に変わる。

署内では、昨日にアップされたあの拷問動画を皆で確認していた。

ニックとハンクは、レナードの指示によりドナの聴取に向かうことになった。

その途中、ニックはハンクにもう一人のグリムから「任務を果たしていない!」と連絡が有った事を報告した。



場面はドナの家に変わる。

ニック達は両親が寄り添いながらソファーに座るドナから誘拐時の状況を聴取する。

ドナはバンタイプの車で拉致されたことを思い出して証言する。

この証言により、エイドリアンの他に運転手役の共犯者がいたことが判明する。



その後、署に戻ったニック達は、防犯カメラの映像、ドナの証言、誘拐時間の関係から一台のバンを割り出す。

バンの所有者はリチャード・バーナだった。



場面は、割り出したバンが路駐された家の前に変わる。

家からは大きな荷物を持った男、おそらくはリチャードが出てきてバンに乗り込む。

バンが発進した直後、ニック達の車やパトカーに囲まれる。

リチャードはウー巡査に手錠をかけられて逮捕される。

この時、ニックを見たリチャードはヴェッセンにヴォーガして、「お前か!あいつを殺したな!あいつを殺して次は俺を殺すつもりだな!」と恐怖のあまり叫ぶのだった。

ニックは、バツの悪そうな表情でリチャードが複数の警官に押さえつけられている様子を眺めるしかなかった。



警察署内に場面が変わる。

手錠を掛けられたリチャードは署内を歩かされて取調室へ連行される。

その時、多くの署員の冷たい視線を浴びるが、署員の中にはちょっと驚いたような顔でリチャードを見つめるライアンもいた。

このシーンは必要なのか?といぶかしんだが、後に合点がいくことになる。



場面はジュリエットとレナードが待ち合わせたカフェの外観に変わる。

サングラスを掛けたジュリエットがカフェの中に入ると、既にレナードが待っていた。

ジュリエットは、どうしてサングラスを掛けているのだ?

やっぱり、レナードと二人で会うことに後ろめたさがあるのか?

ぎこちない挨拶を交わす二人。

早速、ジュリエットはニックの話をしようとするが、レナードはジュリエットにあることを尋ねる。

それは、ジュリエットが目覚めた時の感覚だった。

また、それとは別にニックとの仲を進展させるため、何か手伝えることはないかとジュリエットに申し出る。

ジュリエットは、レナードのやさしさ?にほだされ、ニックを赤の他人にしか思えないとついつい言ってしまう。

そして、それついては申し訳ないとも思っていると話す。

また、ニックとレナードを言い間違えるようなことも言ってしまう。

その様子を見たレナードは、ついジュリエットの手を握ってしまう。

そして、「君は何も悪くないのだよ!」と励ます言葉を掛けるのだった。

しかし、手を握られたジュリエットは、いそいそと逃げるようにカフェを去って行ってしまう。

レナードがテーブルに視線を落とすとサングラスが忘れてあった。



場面は、警察署内の取調室となる。

ハンクとニックはリチャードを尋問するが、リチャードはニックに殺されるとビビりまくって話にならない。

エイドリアンはニックに殺されたと思い込んでいるようだ。

まあ、しょうがないな。

そして、弁護士を要求する。

ニック達は一時休憩することにし、リチャードを残して取調室から出ることに。

取調室を出ると、ウー巡査から鑑識が呼んでいるとの伝言を受ける。

鑑識によると、バンの内部にドナ誘拐につながる証拠、指紋、髪の毛、バッグなどがてんこ盛りだった。

確実な証拠を得た二人は、早速、取調室に戻る。

しかし、リチャードは誰かによって既に釈放された後だった。



危険を察知したニック達は、リチャードの家に特殊部隊と共に急行する。

しかし、時すでに遅しでリチャードは首を掻き切られて殺されていた。

体には例の焼印が押され、そして、壁にも“しるし”が描かれていた。

ニックとハンクは、例のグリムが警察関係者かもしれない思い始めていた。

それは、送検前のリチャードがクロだと知っていたからだ。

すると、ニックの携帯に例のグリムから連絡が入る。

ニック達がリチャードを取り逃がしたことを咎め、ヴェッセンだからと言う理由のみで始末したと告げる。

そして、「グリムなのか?」とのニックの問いに、「お前以上のな!」と言い放つと共に電話を一方的に切るのだった。



場面は変わり、警察署内になる。

警察署内に例のグリムがいると強く考えるようになったニック達は、カメラ映像から探索を開始する。

すると、バドが緊急の要件でニックに会いたいと、ライアンに案内されてやって来る。

焦りまくっているバドは、ニックを見掛けると一瞬だがヴォーガしてしまう。

バドによると、種族のみんなが怖がってしまい、ニックの仕業ではないと信じてはいるが、ニックの従兄弟の仕業かもしれないので、代表して確認しにやって来たとのことだった。

そして、例の残虐グリムを一刻も早く捕まえてくれと懇願して帰っていった。

子供達が怖がって寝室から出ないとのバドの言葉は、モンローに聞かされたおとぎ話と同じなために説得力があった。

バドが帰ると、ニックとハンクはウー巡査が調べていたカメラ映像を一緒に見ることに。

映像には、取調室のドアがひとりでに開きリチャードが逃げ出す様子が映っていた。

ドアを開けた者は監視カメラの位置を知っているのか映っていなかった。

しかし、ウー巡査はドアのガラスに写り込むライアンを見逃さなかった。

ウー巡査は優秀だな!

CSIの捜査官にもなれるのではないか?

そう、ドアを開けたのは、あのライアンだったのだ。

ニック達は、早速ライアンを探すことに。



場面は、警察署の外に変わる。

そこには、駐車したピックアップトラックに鍵を開けて乗り込もうとするバドがいた。

トラックのドアを開けると、バドの視界にいきなりライアンが入って来た。

バドは一瞬の驚きの後に安堵する。

しかし、ライアンは笑みを浮かべながらバドに近づくと、首に何らかの注射を打つのだった。

驚愕の様子を浮かべたバドは地面に倒れ込んでしまう。



場面は、署内の廊下に変わる。

ニックとハンクは廊下に居合わせた制服警官にライアンの所在を尋ねる。

すると、ライアンはバドを追いかけて出て行ったことが判った。

ニック達は、ライアンの自宅に急行する。

ニック達が自宅内に踏み込むと、散らかったリビングのソファーにはアル中らしき母親がいるだけだった。

ニック達は刑事であることを名乗り、ライアンの居場所を尋ねる。

しかし、母親はライアンとはあまり上手くいっていないとだけ答え、飲みかけの酒を飲もうとする。

ニックは酒瓶を取り上げ、ライアンの居場所を引き出そうとする。

酒が飲みたい母親はライアンの言葉、引越す予定であること、自分にはやるべきことがあること、宝の持ち腐れだということ、本当の自分を嫌って別人のように思っていたこと、など取り留めも無いことを矢継ぎ早に答える。

一方、ライアンの部屋を捜索していたハンクはニックが呼ぶ。

部屋に入ったニックは、壁一面に貼られた自分の写真や記事を見ることになる。

ライアンはグリムであるニックを英雄として崇拝していたらしい。

状況からバドが危ないと察知したニックは、携帯でバドの居場所を自宅の家族に確かめることに。

バドは店で残業しているとのことだった。

ニック達はバドの店へと車を急発進させるのだった。



場面は、冒頭と同じ焼印をバーナーで焙るシーンへと変わる。

赤く染まる焼印の向こうには、両手首を鎖でつながれ、気絶したバドがいた。

焼印を焙っていたのは、黒いローブをはおり黒い仮面を着けた男だった。

男は、鎖を引き上げてバドを宙づり状態とする。

気が付いたバドは、赤く染まる焼印をみて恐怖におののく。

バドが「何している?」と叫ぶと、男は「やるべきことだ!」と答えて焼印を手に取る。

バドは「それは何だ?」と恐怖し、アイスビーバーに一瞬だがヴォーガする。

男は焼印を見ながら「彼が殺すべきだ!あのグリムだ!」と言い放つ。

あのグリムがニックであると悟ったバドは、ニックとは友達だと主張する。

しかし、男はバドの主張を否定し、そして、ヴェッセンを殺さない奴はグリムとは呼べないと反論する。

そして、ヴェッセンは全て殺すべきだし、見せしめが必要だと持論を展開する。

バドは、何とか男の行為を止めさせようと色々なことを話しかける。

しかし、男は聞く耳を持たず本物のグリムは自分であり、ニックはグリムの裏切り者だと叫びつつ、焼印をまさにバドに押しつけようとする。

助けを求めて悲鳴を上げるバド、そこにニック達が到着する。

店に突入してきたニックを見ると、男は焼印を捨てて逃走する。

追いかけるニック。

ニックが転倒した男に追い付き、仮面を剥ぐとやはりライアンだった。

問答無用でライアンを殴りつけるニック。

立ちあがったライアンは、グリムのニックと一緒に働きたかったなど、自己弁護の主張をする。

銃を構えるニックだったが、ライアンの様子にグリムではないと悟る。

ニックの「グリムではないな。」との問い掛けにライアンは「僕はグリムだ!あんたより優れている!」と反論する。

そして、「ドナ・レノルズを救ったのは僕だ!尻拭いしてやったんだよ!」と叫びながらニックににじみ寄るとヴェッセンにヴォーガするのだった。

ライアンはヒルのような姿のヴェッセン“リーベンザウガー”だったのだ。

そして、醜い自分を顧みて「こんなんじゃない、僕はグリムだ!ヴェッセンは皆死ねばいい!」と繰り返し叫び、最後には「殺してくれ!」とニックに詰め寄る。

ニックは、発砲せずにおもいっきりぶん殴る。

倒れたライアンは人間の姿に戻るが、ニックによって後ろ手に手錠を掛けられるのであった。

その後、警察の応援が駆けつける。

ライアンを連行するウー巡査は、「今度、インターンを雇う時はもっと入念に精神鑑定をするべきだな!」とニックに話しかけた後、彼をパトカーに押し込む。

ライアンはヴェッセンなんだし、精神鑑定以前の問題だと思うが。

すんでのところで助けられる形となったバドは、ニックとハンクに「命の恩人だよ!」と大げさな言葉で感謝を述べ、去り際に二人にハグをするのだった。

バドは感謝を表す時もユーモラスだ。

微笑みつつバドを見送ったハンクは、一瞬で険しい表情になり、ライアンがグリムであるかニックに問う。

ニックは、「程遠いよ!」と答える。

では、何だ?」と再び問うハンク。

ニックは、パトカーで連行されるライアンを見つめながら、「何にせよ、望まぬ姿だ!」と言い、その場を立ち去るのだった。



場面は、ニックの家の玄関となる。

玄関ドアをノックするスーツの男。

ジュリエットが出て見るとレナードだった。

レナードはジュリエットがカフェに忘れたサングラスを届けにきたのだ。

感謝を述べるジュリエット。

そのまま玄関口から帰ろうとするレナードだったが、衝動を抑えきれずにジュリエットにキスをしてしまう。

レナードのキスをあっさりと受け入れるジュリエット。

おい、おい、いきなりな展開だ。

でも、アダリンドの呪いで引かれ合う二人だし、しょうがないか。

ジュリエットはこのキスにより、目覚めのキスをしたのがレナードであったと悟る。

再び、キスを交わす二人。

しかし、突然ジュリエットは唇を外し、後ろに下がると玄関ドアを閉めるのであった。

ドアを閉められたレナードは後悔と衝動を抑える複雑な表情を浮かべ去っていく。

ジュリエットは、レナードと自分がしてしまった事に激しく動揺し、玄関ドアを背にして座り込んでしまうのであった。

ここで、第10話の終了です。

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2.総合的な感想

今回は、新たなグリム、そうヴェッセンに恐れられる本来の残虐なグリムの登場か、若しくは母親のケリーが帰って来たのかと、ちょっとワクテカしてしまいました。

でも、残虐グリムの正体はライアンだったし、そもそもライアンはヴェッセンのリーベンザウガーでした。

本来、狩られるヴェッセンであるにも関わらず、狩る側のグリムに憧れるとは、リーベンザウガーとはどんな心理構造を持っているのでしょうか?

ヴェッセン界にもメンタルヘルスが必要な奴がいるようです。

公式ホームページのヴェッセンファイルによると、リーベンザウガーは醜い自分を嫌って絶望し、強いものに憧れたり、酒に溺れ易いような記載がありました。

そう言えば、母親は典型的なアル中でしたね。

とすると、あの母親もリーベンザウガーということかな。

ところで、ライアンの中の人は、アメリカドラマ“ボーンズ”でお馴染みの助手のウェンデル・ブライと同じですよね。

彼は個人的には好きなキャラだったので、今後のエピソードでの活躍を期待していたところでしたが、憐れな結末となってしまい、ちょっと残念です。

ボーンズの方でも生死に関わる骨の病気が見つかりますし。

彼の演じるキャラはついていませんw

ところで、最近のニックはメッチャ強くなって頼もしい反面、ちょっと暴走気味な気がします。

やっぱり、ジュリエットとの関係で相当鬱積が溜まっているようです。

ジュリエットの態度も冷たいですしね。

ジュリエットと言えば、レナードとの関係が一段上がってしまいましたね。

お互いにヤバいと思い理性を働かせようとするけど、結局本能の方が勝ってしまいました。

アダリンドの呪いは恐ろしい!

二人の関係を知ったニックはどうなってしまうのか、今後の展開も見逃せない状況です。

では、また。