前回のストーリーでは、“ジヌムルー・シュンテ”なるハエ男のような気持ち悪い容貌でかつ卑劣なヴェッセンが登場しました。

このヴェッセン、人間の時の容貌が壮年の二枚目男性でしたので、そのギャップと相俟って結構強烈なインパクトを残しました。

この回を見た後、1、2度ほどですが、私の夢にも登場してきましたw

ニックもこのヴェッセンに反撃されてピンチに陥りますが、逆に聴力がアップしてグリムとしての戦闘力が向上しました。

まあ、“怪我の功名”と言ったところでしょうか。

では、早速、GRIMM/グリム・シーズン2の第16話あらすじに突入します。

なお、あらすじ内の緑文字は自分のちょっとした感想です。

GRIMM/グリム シーズン2 DVD BOX

1.シーズン2第16話「名前の謎」のあらすじ

あるビルの廊下のように長く大きな吹き抜けスペースでは、大音量の音楽が鳴り響き、多くの男女が楽しそうに踊っていた。

男女が踊る中を頭髪の薄い初老の男性が、ねぎらいの言葉を掛けつつ歩いていた。

一方、その吹き抜けスペースを階上から見渡せる場所へと、1人の人物が背を向けて歩いている。

その人物の視線の先には、吹き抜けスペースの壁に掛けられた“発売祝賀パーティー/ブラック・フォレスト2”の垂幕があった。

どうやら、ゲーム会社での新作ゲームの祝賀バーティーのようだ。

先程の初老の男性は、音楽のボリュームを下げさせると壇上に上りスピーチを始める。

この初老の男性は、この会社の社長かな。

初老の男性は、ジェナブロディビッキーラシードの男女4人を近くに呼び寄せ、赤いドレスを着た東洋系の女性ジェナを壇上に上げる。

そして、ジェナ率いるチームによるゲームの完成と、発売後の莫大な利益を称える。

そして、“ジェナに”との掛け声と共に乾杯する。

ジェナもマイクを受け取り、チームへの感謝を述べるスピーチを始める。

その頃、吹き抜けスペースからパーティーの様子を見下ろしていた人物は、同じビル内のある部屋に忍び込んでいた。

すると、その人物の右手2本のが下に向かって伸びる。

その爪の先からは、液体が滴り落ちていた。

親指を入れても3本指にしか見えないのは、気のせいか?

一方、ジェナは、社長に代表的ゲームの続編製作を自分達のチームに任せてくれたことを感謝しスピーチを終える。

すると、壇上に若干ラフな格好をした白人男性のブロディが上り、再度、“最高の乾杯”をジェナに捧げるのであった。

その後、ジェナとブロディはある部屋に入り込むとイチャつき始める。

しかし、その部屋にはあの爪が伸びたヤツがいた。

そして、爪の先から滴り落ちた液体は、床を溶かしていた。

液体は、強い酸か?

ブロディとイチャついていたジェナは不審な物音に人の気配を感じる。

彼女は、人が居るだけでなく職場でイチャつく事にも気が咎め部屋を出て行ってしまう。

1人残されたブロディは同僚のラシードが覗いていると思いこみ、怒りにまかせ「ケツを蹴っ飛ばしてやる!」と部屋の奥に向かう。

しかし、いきなり脇の下に長い爪を差し込まれ、その後あっさりと横に動かされる。

すると、彼の胴体部はアッという間に両断されてしまう。

部屋を出てパーティー会場へと向かうジェナは、部屋から大きな物音を聞き振り返る。

この音は、ブロディの上半身が落ちる音かな。

部屋に戻ったジェナは、胴体を両断され息も絶え絶えのブロディを見つける。

動転した彼女は、吹き抜けスペースを階上から見渡せる場所、そうあの人物が立っていた場所に向かい、そこから階下で踊る人々に向かって大きな悲鳴を上げる。

まずは、ブロディを助けようとするのが人情だと思うが・・・。

その悲鳴は、吹き抜けスペースに響き渡るのであった。



タイトルバックと共に、レナードが署内の執務室でラップトップに向かっているシーンに変わる。

彼の携帯に発信者不明のコールが入る。

これを確認したレナードは、もう一つの携帯を引き出しから取り出し、ある番号に掛ける。

携帯に出た相手は、ウィーンの協力者だった。

要件は、その協力者が明日の夜、緊急の用件で会いに来るとの連絡だった。

ただ、協力者はある男に監視されていたのだった。



場面は、ジュリエットが帰宅するシーンに変わる。

恐る恐る中に入って来たジュリエットは、何も見えないリビング、おそらく幻影が出てくるであろう空間に向かって話しかける。

しかし、何らの反応もなく、自分の行為がただの独り言になったと愚痴っていた。



場面は、ウー巡査が殺人現場に駆け付けたニックハンクに状況報告するシーンに変わる。

被害者はブロディ・クロフォード、26歳、スピナー社の社員であり、他の社員と共にパーティーに出席していた。

そして、発見者はジェナ・マーシャルだった。

ニックが真っ二つにされた胴体を見て酸による“焼灼”かと話していた。

アメリカの刑事は修羅場も多いので、血止め治療に関して造詣が深いのかな?

そして、ウー巡査はニック達にブロディの遺体近くの壁に血で描かれたメッセージ、“PLAY my GAME/私のゲームをしよう”を見せる。

ニック達は、まず社長から事情聴取することにした。

社長は、ブロディはジェナをリーダーとする“ブラック・フォレスト2”の開発チームのソフトウェアエンジニアであり、革新的なコードを他のメンバーと共に開発していたと説明する。

他のメンバーは、白人女性のビッキー・エドワーズ、ちょっとオタクっぽい中東系のラシード・ラジェルだった。

ジェナとブロディは社内恋愛の関係にあった件も話した。

また、開発されたコードは数百人のプレーヤーが同時にゲームに参加してもクラッシュせずに何の問題も無く楽しめ、ゲームの世界を変える優れたものだった。

そして、同時に大金を会社やチームにもたらすものだった。

次に、ニック達はジェナとビッキーにも事情を聴くことにした。

ジェナにはニック、ビッキーにはハンクが別れて事情を聴いている。

ジェナはブロディが殺される前の状況をニックに説明する。

しかし、ジェナはメッセージの“私のゲームをしよう”については、心当たりはなかった。

また、ビッキーもメッセージには心当たりはなかった。

すると、ビッキーのデスクの上の電話が鳴る。

ハンクの指示でスピーカーにした後、ビッキーが電話に出ると、相手は低い電子音で「わたしのゲームをしよう!」と繰り返し話し出す。

電話の発信元は内線1211、ブロディの部屋からだった。

ニック達がその部屋に駆け付けると、既に誰もいなかった。

しかし、デスクの上には真っ二つにされたブロディのIDと共に、古い本の薄茶に変色した3枚の表題ページが残されていた。

1つ目は、不思議の国のアリスの表題ページであり、表題の上側に赤文字で“WHAT’S/なんだ”と書かれていた。

2つ目は、アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキーの表題ページであり、同様に“MY/私の”と書かれていた。

3つ目は、ハイスクール・パニックのRAGEの表題ページであり、同様に “NAME?/名は”と書かれていた。

3つを合わせると、“WHAT’S MY NAME?/私の名は何だ?”となる。

そう言うと、ニックはハンクを怪訝な顔で見つめるのであった。



場面は署内で、ニック、ハンク、ウー巡査にレナードを加えた4人が防犯カメラの映像を確認するシーンに変わる。

ウー巡査の説明よると、映像は通報の22分前に遠隔操作によってオフにされていた。

また、ウー巡査は、残された表題ページに関する3つの本を読んだことがあり、自身がゲーマーでもあると説明する。

そう言えば、キャデラックの年式も詳しいしゲーマーだし、ウー巡査は結構なオタクなのか。

そこで、本のストーリーとブラック・フォレストの関連性をレナードの指示によって調べることとなり、その場を離れる。

ウー巡査が離れた後、残った3人は犯人がヴェッセンの可能性を吟味するが、結論は出なかった。



場面は、モンローの家の外観に変わる。

ゲストルームのベッドに座ったニックは、洗濯物を整理しつつ畳むモンローに酸で胴体を引き裂くヴェッセンに心当たりがないか尋ねていた。

モンローは「縦横どっちに半分?」と聞き返すと、ニックの「横に真っ二つ!」との答えに「そんなことをするヴェッセンは聞いたことがない。」と、答える。

また、酸を使って人間を切断することを、かなり悪質な手口だとの感想も述べる。

事件の話が一段落したところで、モンローはニックとジュリエットの関係に話題を変える。

ニックの最近話していないとの返事に、「居場所が必要ならここにある。」と、ニックをさり気なく励ますのであった。

まったく、モンローは良い奴だ!

ヴェッセンにしておくにはもったいない。

ニックは、モンローの気遣いに柔らかい表情となり、彼が部屋から出て行く姿を見送る。

すると、ニックの携帯にスピナー社の社長ドミニク・スピナーから連絡が入る。

スピナーは、ジェナの元彼であまり良い別れ方をしなかったリドリー・クーパーという男を思い出したため、その情報を提供するのだった。



場面は、金網で仕切られたスペース、複数のPCモニターが並べられ、それに何者かが向かうシーンに変わる。

この後ろ姿は、ブロディを両断した酸を使う“あいつ”のようだ。

彼が向かうメインモニターには、なぜか大きく“数独”が表示されていた。



場面は、ジュリエットがベッドで寝ているシーンに変わる。

ジュリエットは物音に目を覚ます。

ベッドの傍らには薄緑色の光で映写された映像のようなニックの幻影が立っていた。

ニックは、全身びしょ濡れで何かを大声で叫んでいるようだった。

しかし、その音は水に籠るようで良く聞こえない。

ジュリエットが近づき手を伸ばすが、消えてしまうのだった。



場面は、朝の晴天の下、5階建のアパートの外観に変わる。

通りには、ニック達の車が停まっていた。

216号室のドアをノックするニック。

中からは、髭面で眼鏡を掛けたオタクっぽい容姿のリドリー・クーパーが出てくる。

ニック達は刑事であると名のり、部屋の中に入れてもらう。

部屋では、彼の妹、ふくよかな体形で眼鏡を掛けたデブラがゲームをしていた。

ハンクが昨晩のアリバイを聞くと、兄妹で一晩中、ブラック・フォレスト2をしていたと答える。

彼らは、ゲームのテストをしていたのだ。

ニック達が、ブロディが殺された件で事情を聴きに来たことを告げると、クーパーは現実世界でも殺されたのかと驚く。

なんと、ブロディのアバターがゲームの中でも胴体を真っ二つに切られて殺されていたのだ。

その時間は、現実世界でブロディが殺される約3時間前だった。

ブロディを殺したプレーヤーは“名なし”であり、デブラ曰く“この世で1番上手いプレーヤー”だ。

クーパーは、名なしのアバター画像をニック達に見せる。

それは、緑色の皮膚、つるっぱげの頭、三本指のゴブリンであり、皮の鎧、そして左手に丸い盾、右手には大きな太刀を持っていた。

ただし、現実世界でアバターを操る“名なし”を見つけることは、実質的に不可能だった。



場面は警察署内に変わる。

ウー巡査が、残された表題ページから何れの作者も本名を使っていない、つまり、ノムデプリューム(nom de plume)、言葉を換えれば“ペンネーム”を使っていることを突き止めていた。

一方、ブラック・フォレスト2でブロディを殺したアバターは“名なし”であり、“名前”に何らかの拘りがあることも判った。

そこで、ニック達はゲーム内で“名なし”が誰を消す(殺す)のか監視し、次のターゲットを探ることにした。

ウー巡査の“バーチャル張り込み”との命名、言い得て妙だ。



場面は、ロザリーの店に変わる。

モンローは、屋根裏部屋で見つけ修理したグスタフ・ベッカー作の柱時計を設置していた。

モンローはこの時計はロザリーの店に相応しいと、プレゼントしていたのだ。

良い雰囲気となった二人がキスを交わしていると、ドアベルが鳴りジュリエットが入店して来る。

ジュリエットは、ニックの幻影をハッキリと見たこと、そして、びしょ濡れで何かを一生懸命に言おうとしていることを説明する。

モンローは、ジュリエットが昏睡に陥った夜は、激しい雨が降り二人ともびしょ濡れだったことを思いだす。

どうやら、ジュリエットの記憶が徐々に戻っているようだ。

そこで、ジュリエットは二人に家に来てもらい、幻影を見た時にそれを伝えるからアドバイスして欲しいと頼む。

そのお願いに、ロザリーはすぐに引き受けるが、モンローは若干ながら躊躇するのだった。



場面は執務室で携帯に出るレナードに変わる。

相手は、ウィーンの協力者がポートランドに到着した旨を知らせる連絡だった。

安全を確認すると共に、場所と時間を後からメールで知らせる旨を話し電話を切っていた。

協力者はおそらく付けられるのだろうな。



場面は、社長のスピナーが大きなモニターにブラック・フォレスト2を映し出し、そのシステムについてニックとハンクに説明するシーンに変わる。

このゲームの世界は広大であり、常に数千人がプレーしているのだ。

しかし、スピナーは偶然に“名なし”を見つける。

彼は、ちょうど誰かのアバターの胴体を真っ二つにしたところだった。

真っ二つにされて殺されたのは、“ミラーのむすめ”であり、これはビッキーのアバターだった。



場面は、自宅でゲーム中のビッキーに変わる。

彼女は、自分のアバターが死んだことに驚き、ゲームを止めてラップトップを閉じる。

そのタイミングで彼女の携帯が鳴り、出てみるとニックからだった。

ニックは彼女の所在を確認するために電話したのだ。

一方のハンクは彼女の自宅に警官を向かわせるべく手配していた。

ニックはビッキーに危険が迫っている可能性を告げ、玄関ドアと窓の鍵を閉めることを指示する。

ビッキーが玄関ドアのカギを閉めた後、窓に近づくと少しだけ開いていた。

ビッキーが窓を閉めて鍵を掛ける。

すると、窓ガラスに映ったビッキーの背後には、爪が伸び緑色の皮膚に尖った耳を持つ人らしきものも映るのだった。



場面は、自宅でジェナがブロディとの思い出の画像を見つめ悲しんでいるシーンに変わる。

すると、彼女の携帯にビッキーから連絡が入る。

ジェナが出ると、低い電子音で「俺の名前は判ったか!」と問われる。

しかし、ジェナが判らないと答えると、相手からは「考え続けろ!ビッキーを殺して次のヒントをやる!」と、一方的に告げられるのであった。

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場面は、ある家の前にニック達の車が到着するシーンに変わる。

ビッキーの家だよね。

そこには、既にウー巡査が待っていた。

ウー巡査達は戸締りがしてあるため、家の中には入らずにニック達を待っていたのだ。

すると、ニックの携帯にジェナから連絡が入る。

ジェナは、ビッキーに何かすると犯人から電話があった旨を伝える。

ニック達はドアを蹴破って突入するが、時すでに遅く胴体を真っ二つに切断されたビッキーを発見する。

阻止できなかったことを悔いる表情をするニックだったが、現場の保全と共にジェナとラシードを保護のために署に連れてくるようウー巡査に指示する。

ハンクは、テーブルの上に置かれた“数独”の紙を見つける。

数独の紙の中央には、ナイフが突き刺さっていた。

そして、壁には“GUESS MY Name/私の名を当てろ”の文字がで描かれていた。

数独の紙を見たニックが、「誰か解けるか?」と問うと、「俺が!」とウー巡査が引き受けるのであった。



場面は、自宅でテイクアウトの料理を取り分けるジュリエット、モンロー、ロザリーのシーンに変わる。

3人でテーブルに着いて食事を始めると、ジュリエットはロザリーにニックとの出会いについて質問する。

ロザリーは、兄が殺された事件の担当刑事がニックであり、犯人を逮捕するだけでなく、モンローと出会う切っ掛けを作ってくれたことを話す。

すると、ジュリエットはテーブルの向こうに薄緑色のニックの幻影を見る。

ニックは、古い本のページを捲って何かを探しているようだった。

ジュリエットはその様子をモンロー達に説明しつつ幻影に近づくが、手を伸ばすと消えてしまうのだった。



場面は、ウー巡査が数独を解くシーンに変わる。

数独の紙は左上から右下へと斜めに黄色いマスが描かれ、そのマスに入る解いた数字は、上から3121915となった。

傍で見ていたニックとハンクは、その数字が日付と時間であると推測する。

1915を、軍隊式の時間表記19時15分であると気が付いたハンクは、元軍人だったけ?

ニック達は、ジェナなら何か判るかもしれないと、ジェナを聴取することにした。

レナードの執務室でニックは、ウー巡査が解いた数独の紙をジェナに見せる。

ニック、ハンク、レナードの3人は代わる代わる、“3月12日の夜7時15分に何か思い出せることはないか?”と質問する。

しかし、ジェナは何も思い出せない。

一方で“3枚の表題ページ”を眺めていたウー巡査はある事をひらめく。

そこで、ウー巡査はレナードの執務室にいた4人にひらめきの内容を説明する。

説明によると、著者の全員が本名ではないノムデプリューム(ペンネーム)、本の表題ページ、から特定の“場所”が浮かび上がる。

そして、日付と時間はその場所に繋がる。

その説明を聞いたジェナは、突然、犯人らしき人物を思い出す。

その人物とは、ジェナのPCを修理した深夜営業のIT会社の男だった。

ジェナは、PC修理と引き換えにその男と“ノムデプリューム”と言う名のレストランで食事するデートの約束をしたのだが、すっぽかしていたのだ。

ジェナは“ITの男”について、その容姿はおろかから始める変わった名前だったこと位しか思い出せなかった。

レナードは、デートをすっぽかした程度で二人を殺すのは筋が通らんと感想を述べる。

一方、ジェナの様子をジーっと観察していたウー巡査は、「コードに手を借りたのでは?」と彼女に質問する。

その質問にジェナは一瞬で固まり沈黙してしまう。

ニックに答えを促されたジェナは、泣きながら答え出す。

それによると、PC修理の時にコードも治せるとの提案を受けたが、疲労のためにちゃんと聞いておらず、チーム全員はそのまま眠ってしまった。

しかし、起きたら男は既におらずにコードは完成していたのだ。

つまり、その“ITの男”はジェナのチームを救っていたのだ。

最初は感謝していたが、ゲームの完成やらでその功績を忘れていたのだ。

しかし、その男は“自身の功績”を忘れていなかった。

ジェナは、レナードの指示によってセーフハウスに退避することになった。



場面はジュリエットが見たニックの幻影について、モンローとロザリーが質問するシーンに変わる。

ジュリエットは、不気味な絵が描かれた手書きの古い本をニックが読んでいたと答える。

それを聞いたモンローは、その場面がトレーラーの中だと言いだす。

トレーラーと聞いたジュリエットは、マリー伯母さんのトレーラーかと聞き返す。

ジュリエットは、記憶を無くした夜はトレーラーから全てが始まったことを思い出したのだ。

そこで、モンローにトレーラーに連れて行って欲しいとお願いするが、モンローは困惑する。

しかし、ジュリエットはニックのことをちゃんと思い出せないなら、何もかも忘れることにするとモンローを脅すのだった。

いや~、さすがジュリエット、相変わらずウザさが爆発してますなw

モンローが気の毒ですw



場面は、レナードが執務室で携帯を操作するシーンに変わる。

密会する店“ロータス・カフェ”と時間“午後8時”を入力し送信していた。

協力者は、携帯で受信して内容を確認していたが、同じ内容を別な男も自身のスマホで確認していた。

どうやら、協力者はバッチリ付けられているし、ハッキングもされているようだ。



場面は、ニックとハンクが署内の廊下を歩きながら、調べた“ITの男”の情報についてレナードに報告するシーンに変わる。

その男は、ジェナが電話したIT修理会社の夜間用の個人請負人であり、ハッキングして住所を判らなくする一方、電話のみ繋がるように操作していた。

また、給料や家賃の支払いの面からも追跡できなかった。

行き詰ったニック達は、トレーラーでヴェッセンの文献を調べることにした。

すると、筋肉から分泌される高濃度の酸によって相手を灼いたり切ったりすることができるヴェッセンを見つける。

そのヴェッセンは、“フクストイフェルヴィルト”であり、文献には変わった複数の名前も記載されていた。

ニックは、この複数の名前の羅列から同じ文字から成る“アナグラム”であること、そしてそれを利用していたことを突き止める。

フクストイフェルヴィルトは、ハンク曰く「コンピュータができるずっと以前からゲームをしていた!」のだ。



場面は、署内でニック達がウー巡査にアナグラムの文字リストのメモを渡すシーンに変わる。

ウー巡査は文字の出所を尋ねるが、ハンクは過去の似た手口の事件の犯人の名前を洗って出た文字と答える。

う~ん、概要はハズレてはいないが、だいぶ無理筋な言い訳だw

納得いかない顔をするウー巡査だったが、早速、ソフトで“”から始まる名前を文字リストから作成してみる。

その結果、221個の名前の候補がヒットした。

そこで、その名前の候補のブラック・フォレスト2のプレーヤーを照合して犯人を割り出すことにした。



場面は、スピナー社で名前の候補とプレーヤーを照合するモニター画面のシーンに変わる。

当初、時間を要すると思われたが、あっさりと一致する名前が見つかった。

それは、“トリンケット・リップスラムズ”という変わった名前だった。

ニック達は、ゲームの中で“名なし”を引っ張り出す作戦を考えることにした。



場面は、あるビルの外観に変わる。

そのビルのある部屋では、デスク上のラップトップにブラック・フォレスト2のゲーム画面が映し出されていた。

ゲームの中では、皮膚が緑色をした女性戦士のアバターが森の中を軽快に疾走していた。

このアバターはジェナのアバターだった。

彼女が自宅でブラック・フォレスト2をプレーしていたのだ。

ジェナのアバターが森の中の橋に辿り着くと、チャットの音声「やあジェナ、やっと見つけたよ!」と共に“名なし”のアバターが登場する。

ジェナを餌にする作戦は上手くいったようだ。

対峙する二人のアバター。

すると、“名なし”は「俺の名前が判るか?もう時間が無いぞ!約束しただろ、一度お前は破った!」とジェナを脅す。

しかし、ジェナは「あんたは、トリンケット・リップスラムズ!」と言うと、闘いを仕掛けて名なしのアバターを縦に綺麗に真っ二つに切り裂くのだった。

そして、「これでゲームオーバーよ、クソ野郎!」と罵る。

ジェナに敗れた“名なし”こと“トリンケット・リップスラムズ”は、悔しさのあまりに多くのPCが設置された部屋で機器を破壊するほどに暴れ回る。

そして、最後に“フクストイフェルヴィルト”にヴォーガする。

ヴォーガしたことで落ち着いたのか、人間に戻るとジェナの居所をPCで調べるのであった。



場面はロータス・カフェに変わる。

レナードは協力者のつくテーブルの対面に座る。

二人は、レナードの兄であるエリックの行動や近況などの最新情報の交換を行う。

協力者は、レナードと同盟する者や支援者が記録され暗号化されたUSBメモリを引き渡す。

二人の会話にでてきたマイズナーとは、何者なのか?

今後、王家との関係ではキーパーソンとなりそうだ。

その会話の途中、レナードは怪しい行動、意図的にスーツケースを置き去りにする男を見つける。

危機を察知したレナードは、スーツケースを店の外に投げ捨てる。

それと同時に、スーツケースを置き去りにした男が店の外で起爆スイッチを押す。

スーツケースは店外で爆発する。

店が爆破しないため、失敗を悟った男が拳銃を構えて店に向かって来る。

しかし、レナードは迎え撃ち、僅差で男の射殺に成功する。

レナードの射撃の腕は、超一流だな。

レナードは、その場に居合わせてパニックになった市民を落ち着かせるため、「警察だ、下がって!」とバッチを掲げる。

その後、死んだ男の身元を調べると、胸元にあったパスポートからフランスのマルセイユ出身であることが判る。

レナードは、自分にも脅威が迫っていることを強く認識した顔をするのであった。



場面は、バスローブを着たジェナが“名なしは死んだ!”と画面に入力するシーンに変わる。

その後、ジェナはラップトップを閉じ、デスクから離れる。

すると、その様子が見える窓ガラスが長い爪で丸く切り取られる。

フクストイフェルヴィルトにヴォーガしたリップスラムズの仕業だった。

切り取ったガラスから手を入れて鍵を外し窓を開けると、リップスラムズは人間に戻って部屋の中に侵入する。

そして、「勝てると思ったのか!」と言いつつジェナの背後を取る。

しかし、次の瞬間、振り向き銃を構えたのはジェナでなく女性警官だった。

間髪入れずに横の部屋からもニックが飛び出し、女性警官と並んで銃を構える。

待ち伏せ作戦は成功したかに思われたが、リップスラムズは機敏な動きで逃げだし、非常用階段で屋上へと向かう。

ウー巡査が非常階段で追い、ニックとハンクは別ルートで屋上に向かう。

ウー巡査は非常階段から梯子を上っている途中、梯子と屋上との接続部分を酸で切られて宙吊り状態となってしまう。

ウー巡査、ピ~ンチ!

一方、別ルートの内階段で屋上へと向かったニック達は、リップスラムズに追い付くことができた。

ニックに「リップスラムズ!」と呼ばれると、彼は“フクストイフェルヴィルト”にヴォーガする。

しかし、予め正体が判っていたニック達は驚くことなく、躊躇なく近寄ってくる。

ニックの正体がグリムと判ったのか、錯乱状態となったリップスラムズは「負けられない、負けられないんだよ!」と叫ぶと、屋上から笑いながらダイブしてしまう。

おそらく、死んだな。

階下を見つめるニックとハンク。

すると、顔面蒼白で必死に梯子にしがみ付くウー巡査から声を掛けられる。

手を貸してくれないか!」と。

その声は、若干ながら裏返っていた。

ウー巡査の必死の形相が逆にコミカルだw



場面は、レナードが執務室で自分のラップトップにUSBメモリを差し込むシーンに変わる。

画面には、暗号化された大量のコードとパスワード入力用の窓が表れる。

レナードがパスワードを入力すると、暗号が解けて名前のリストが表れる。

レナードは、そのリストを記憶するかのように冷静かつ確実に目で追っていくのだった。



場面は、ニックがモンローの家に帰ってくるシーンに変わる。

ニックが玄関ドアを開けると、すぐ目の前にモンローが座っていた。

モンローはニックの帰宅を待っていたのだ。

ニックは「どうした?」と声を掛ける。

モンローは、困惑の表情を浮かべながら、ジュリエットがトレーラー内でニックを見たことを思い出し、そこに連れて行って欲しいと頼まれていると話す。

ニックは、トレーラーに連れて行くことは断ってくれと頼む。

しかし、モンローは連れて行かなければ、ジュリエットはポートランド出て永久に戻らす、ニックのことを全部忘れると言っていると話す。

それを聞いたニックは、一瞬だが唖然とし、その後に思い悩む表情を浮かべ、モンローから目を逸らすのであった。

ここで、第16話の終了です。

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2.総合的な感想

今回は、通常のヴェッセンの事件ジュリエットの記憶レナードと王家、と3つの件が混在するストーリー展開でした。

まあ、メインがヴェッセンの事件なのですが、他の件も上手く絡んでいて、それ程違和感がない展開だったと思います。

まあ、ジュリエットの記憶の件はちょっと引っ張り過ぎな感が否めませんが。

また、その件におもいっきり巻き込まれ、オロオロするモンローは気の毒です。

それはそうと、事件で登場した“フクストイフェルヴィルト”は一風変わったヴェッセンでしたね。

知性が高くゲーム好き、そして、残虐なくせに、ニックに追い詰められると、あっさり錯乱してダイブしちゃうし。

名前当てゲームで負けた時点でストーリーとしては“詰み”たったのでしょうか。

それにしても、ウー巡査はなにかと大活躍でした。

彼は、ゲーマーだし、読書好きだし、PCの扱いに長けているし、数独もするし、マルチタスクをこなせ優秀です。

それに、笑いをとるセンスも中々ですw

刑事になれる程の能力だとは思いますが、その仕切りの上手さから、最初に現場に駆け付け状況を整理する今の役職が好きなのかもしれません。

他にも、レナードと王家の絡みでウィーンの協力者がやって来ました。

彼は、王家に上手く潜り込んでいるようですが、動きを簡単にトレースされているようでは甘いです。

ウィーンに帰っても大丈夫でしょうか、心配です。

ところで、彼はレナードとエリックや王家の行動について何だかが複雑そうな話をしていました。

それに、二人の会話では王家以外にも連合レジスタンスマイズナー、などなど気になるワードがわんさか出てきましたが、ちょっと相関関係が複雑そうです。

レナードがエリックと反目している点は明らかですが、その立ち位置や目的はやっぱりイマイチ理解できません。

まあ、この件は“グリム世界”の根幹に関わりそうなので、追々明らかになるのを期待することにします。

では、また。