前回のストーリーでは、もう一人のグリム、それもヴェッセン達に恐怖を振りまく昔ながらのグリムが登場するかと思いきや、なんと、その正体はライアンでした。

しかも、ライアンはヴェッセンの“リーベンザウガー”だし、なんだか物凄い落ちが待っていました。

この展開には、意表を突かれてしまいました。

さて、今回のストーリーは、ハンクの昔の事件が始まりとなって展開します。

では、早速、GRIMM/グリム・シーズン2の第11話あらすじに突入します。

なお、あらすじ内の緑文字は自分のちょっとした感想です。

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1.シーズン2第11話「再捜査」のあらすじ

夜の街中を一台のパトカーが走行していた。

そのパトカーに治安妨害が発生したので現場に急行しろ、との指示無線が入る。

パトカーが閑静な住宅街の現場の家の前に着く。

車のドアが開き、出て来た制服警官の1人はハンクだった。

現場の家の外にいた女性がハンク達に近づき、家を指差しつつひどい喧嘩をしていると訴える。

その時、家の中からは複数の発砲音が聞こえてきた。

ハンク達はすぐさま家の中に突入する。

家の中は荒れており、二人の中年男性が倒れていた。

一人は既に死んでいたが、もう一人は生きていた。

不審な物音を聞いたハンクは、物音の方に向かい外に出ると、男が逃亡を図っていた。

男は逃走の途中で転倒し、追い付いたハンクに逮捕される。

その男は、逮捕される最中、ハンクにしきりに「あいつら獣だよ、モンスターだ、俺を喰おうとした!」と訴えていた。



場面は7年後の現在に変わる。

人通りの多い路地で新聞を熱心に読み込むハンク。

ニックにエクレアが売り切れだったと声を掛けられても上の空の返事をする。

ハンクは、風貌に似合わずにエクレアが好きなようだw

ハンクは、様子を心配するニックに7年前にクレスキ兄弟殺傷容疑で逮捕したクレイグ・フェレンの事件を話し始める。

ハンクはその時のフェレンの供述“被害者の二人はモンスターのようだった!”が気になっていた。

しかし、フェレンの主張は認められず、不利な状況証拠に加えてハンクの証言が後押しとなり、死刑判決を受けていたのだ。

その当時、ハンクはフェレンの供述を全く信じることが出来なかったが、今ではグリム絡みの可能性があり、検証する必要性を感じていた。

ハンクは、その検証のためにニックに助けを求めた。

フェレンの死刑執行は次の日の夜9時、残り36時間半だった。



タイトルバックと共に、警察署内の場面は変わる。

ニックとハンクは、フェレンの供述調書を見直していた。

それによると、被害者であるクレスキ兄弟はモンスターに変身し、カニバル(人喰い)だとも主張していた。

当時のハンクは、その供述を心神喪失のフリだと思っていたようだ。

そりゃ、そうだろうよ!

フェレンの供述が本当だとしても、その供述だけでは死刑は覆らないと考えたニック達は、確たる証拠を探すことにする。

取り敢えず、当時の担当刑事であり今はFBIのロバート・アンダーソンに電話をするハンクであった。



場面は変わり、レナードの自宅の自室となる。

レナードは酔いつぶれて着替えもせずにベッドで突っ伏している。

手元に酒瓶が有るし、ジュリエットへの欲求を振り払うため飲み過ぎたようだ。

レナードの携帯が鳴る。

どうやら署からの連絡のようだ。

慌てて出たレナードは遅刻の言い訳をでっち上げていた。

だいぶ、苦しい言い訳だった。



場面は、ある建物から出て階段を下りるニック、ハンク、ロバートのシーンに変わる。

二人は、当時の状況をロバートにヒアリングしていた。

ロバートは、フェレンの有罪性は明らかであり、フェレンが主張する二人がカニバルである証拠は得られなかったと答えていた。

また、クレスキ兄弟の評判の良さから庭や敷地を掘り返すことはなかったとも答えていた。

そして、ハンクにフェレンは自身のせいで死刑監房にいるのであって、ハンクのせいではないと諭すのであった。



場面は、ある女性宅にてお茶を飲みながら話し込むジュリエットに変わる。

ジュリエットはその女性にニックと、他に意識し始めた“ある男”のことを相談していた。

そして、その男のことが頭から離れなくなってしまい、おかしくなりそうだと深刻な顔を女性に向けていた。

ある男”とはレナードのことだと思うが。

まあ、確かに急激に意識しだしたら、頭がおかしくなったと思うだろう。

まさか、“呪い”のせいとは思わないしね。



場面は、ある家をノックするハンクとニックに変わる。

二人は、フェレンの元恋人のモニーク・ダイソンの家に話を聞きに行ったのだ。

怪訝な顔を向けるモニークだったが、ハンクの「手遅れになる前にフェレンの事件を見直したい!」との言葉に二人を家に招き入れるのであった。

モニークの話によると、フェレンはイラクで従軍して帰国後に頭痛や悪夢に苦しみ、PTSDの治療を開始したのだった。

ただ、その治療は山ほど出された薬を酒で流し込むようなもので、酩酊したフェレンは度々乱闘事件を起こし逮捕歴もあった。

しかし、彼は人殺しをするような男ではなく、人生をやり直そうとしていたとモニークは主張する。

でも、検察やメディアはフェレンをまるで“危険人物”や“時限爆弾”ごときに扱ったのだった。

そして、皮肉にも、彼こそが“モンスター”のように言われてしまったのだ。

ニックが彼の事を信じるかと問うと、モニークはフェレンの言う事や見た事を信じると明言し、彼からの“手紙”をニック達に手渡すのであった。

その手紙を見たハンクの瞳は、疑惑がさらに深まったかのように輝く。

そして、他にこの“手紙”を見た人物を尋ねるのであった。



場面は、ニックとハンクがフェレンを裁判で弁護した弁護士と建物内を話しながら歩くシーンに変わる。

弁護士はフェレンからの手紙を見たこと、そのせいで裁判上の申立がことごとく却下されてしまったことを二人に話していた。

自室に戻った弁護士は裁判の経緯を話しつつ、フェレンが描いたモンスターの絵をニックとハンクに見せるのであった。

その絵は勿論、証拠として採用されることは無かった。

その一方、フェレンは精神鑑定で善悪の判断がついたとされたのだ。



場面は、例のトレーラーハウス内に変わる。

ニックとハンクは、フェレンの絵に似たヴェッセンについて祖先の資料を調べていた。

ニックは、その絵が“ウェンディゴ”であると突き止める。

ウェンディゴは、頭頂部にわずかな銀灰色の毛を生やし、歪んだ唇、黄色い目、尖った耳を持ち、歯は鋭く、その息は焦げた肉の匂いがするヴェッセンだ。

そして、人喰いであり、死体の残骸を床下や地下室に穴を掘って埋める習性があることも判った。

資料には、連続殺人鬼ジェフリー・ダーマーの新聞記事もあった。

どうやらニックの祖先は、ジェフリー・ダーマーもウェンディゴだった可能性があると考えていたようだ。

実際の連続殺人鬼の新聞記事を絡めて信憑性を増そうとする演出は、フィクションと判っていても面白い!

フェレンの証言が正しければ、正当防衛が成立する。

二人は、死刑囚として収監されているフェレンから直接話しを聞くため、刑務所に向かうのであった。



場面は、ニックとハンクが刑務所内に案内されるシーンに変わる。

刑務所内を歩く二人、ニックは囚人の中に多くのヴェッセンがいることを感じるのだった。

いくらなんでも、ヴェッセン多すぎだろw

フェレンと対面する二人、フェレンは話すことは何も無いとボソッと口を開く。

ハンクは、一瞬たじろぐが、ニックを特殊な事件を専門とする刑事と紹介する。

ニックは、フェレンの証言を信じると告げ、そして協力を申し出る。

しかし、どうせ信じてもらえないと全く話す気の無かったフェレンだった。

フェレンの様子を見たニックは、資料で調べたウェンディゴについて小出しに話し掛ける。

ニックの話す内容が自分の記憶と同じと悟ったフェレンは、クレスキ兄弟宅での出来事を詳細に話し始めるのであった。

その内容は、ウェンディゴにヴォーガしたクレスキ兄弟を銃で撃ったことであり、撃った理由は自分が彼らのディナーにならないためであった。

フェレンも言っていたが、普通こんなことは誰も信じないわな!



場面は、ニックとはハンクが刑務所から出て行くシーンに変わる。

二人はクレスキ兄弟の人喰い殺人を立証することにした。

クレスキ兄弟が“ウェンディゴ”だから撃ったでは、正当防衛を証明できないからだ。

二人は、ウェンディゴが自宅に死体を埋める習性から、兄弟が事件当時に住んでいた家の床下を捜索することを思いつく。

早速、その住所に行ってみたが、なんとその場所はスーパーになっていたのだった。



場面は、警察署内のレナードの執務室のシーンに変わる。

レナードは自分のデスクに座ると、ジュリエットに携帯電話を掛ける。

そして、“二人が引かれ合う呪い”の解決策をジュリエットに提案する。

まずは、自分達の力になってくれるかもしれない“ある店”に行くことだった。

しかし、レナードの元に検事の急な来訪があり、電話は中断することになる。



場面は、クレスキ兄弟の住居跡に建ったスーパー内部に変わる。

ハンクはニックにリビングだった場所を説明していた。

その場所を調査するためには令状が必要だが、時間が無いために二人はレナードに相談することにした。



警察署内に場面は変わり、ニックとハンクは検事が来訪したレナードの執務室に入室する。

そこには、女性検事のローレンが待っていた。

この女性検事は、いかにも、やり手で野心家のキャリアウーマンの呈だ。

ローレンは、二人がフェレンに面会して事件をほじくり返す正当な理由があるのか問い質すために来ていたのだ。

そして、正当な理由や説得力がある証拠が無いのなら、事件を二度と蒸し返すなと念を押して去っていった。

彼女は市長選に出馬する予定があり、選挙前にミスが発覚することを避けたいようだ。

その後、レナードは再捜査を止めはしないが、間違いなら厳しい視線を浴びることになると、二人に警告するのであった。

警告を受けた二人だったが、協力して再捜査を進めることにした。

グリムと関わったハンクは、隠れた真実が見えるようなったが、逆に人間界で余計なリスクも背負うことになってしまった。

良かったのか、悪かったのか、ちょっと微妙だな。

でも、二人の友情や信頼がより篤くなったのは事実のようだ。

捜査を進めるニックとハンクだったが、調査は行き詰まる。

しかし、生き残ったクレスキ兄弟の一方のジョニー・クレスキが今も人喰いの所業をしていれば、少なくとも兄弟に罪があったと証明できると思い着く。

そこで、ジョニー・クレスキの現在の家の床下を掘り返して証拠を得るため、彼の所在を調べることとした。

しかし、彼が陪審義務を無視して召喚状が三カ所の私書箱に郵送され、逮捕状も出ていたことまでは判ったが、現在の所在は不明のままだった。

二人は、その日の調査を一旦切り上げることにした。

ハンクの「何か足りない物は?」の問いに「睡眠!」と即答したニックに笑った。



場面は、ジョニー・クレスキ宅のキッチンに変わる。

彼は、大きな鍋でトロトロとなったシチューらしきものを料理しているところだった。

そのシチューから味見のためレードルで掬ったのは、なんとくるぶしより下を切断された人間の足首だった。

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場面は、強迫神経症についてノートパソコンで検索しているジュリエットのシーンに変わる。

ニックが帰ってくると慌ててパソコンを閉じるジュリエット。

その後、二人はジュリエットが目覚めた時のことを話し合う。

ジュリエットは、ニックの記憶だけ失ったことをとても不思議に思っていた。

その一方、ジュリエットは昏睡に陥る直前のことを曖昧ながら記憶していた。

ジュリエットは昏睡直前の記憶に関わる内容をニックに教えて欲しいと頼む。

しかし、ニックはジュリエットのためにならないと断る。

ムッとしたジュリエットは、ニックに嫌味な礼を述べつつニックの元から離れるのだった。

相変わらず、融通の利かないジュリエットだ。

見ていてイラっとするのは、俺だけか?



場面は刑務所の独房内でフェレンがベッドに座るシーンに変わる。

フェレンは、かつて自分が描いた“鋭い爪の両手を高く掲げたウェンディゴ”の絵をひとしきり眺めた後、目を閉じた。

すると、ウェンディゴにヴォーガして襲いかかってくるクレスキ兄弟、それに抵抗して彼らを銃撃する自分の姿が脳裏に映るのであった。

目を開けた彼は、ウェンディゴの絵をクシャッと丸めて壁に投げつけるのであった。



場面は警察署内に変わる。

ニックとハンクは、視点を変えクレスキ兄弟のかつての住所周辺を洗っていた。

その住所周辺では、行方不明者が増えていたのだ。

また、ハンクはジョニー・クレスキの最新の納税申告書を見つける。

そして、その申告書を辿り最新の勤務先を突き止めることができた。

その勤務先は、フォレストグローブのウィラメット建設資材店だった。



場面は、二人が訪れた建設資材店となる。

ジョニー・クレスキはその店の副店長となっていた。

ニックとハンクは店長からクレスキの元へと案内された。

ハンクは、非協力的な態度をとるクレスキを挑発する。

お前の好物は“人の肉なんだろ”と、フェレンの書いた絵を見せつつ、“ウェンディゴに良く似ている”と。

そして、“昨夜のディナーの食べ残しを隠しているのか”と。

挑発され興奮したクレスキは、一瞬、ウェンディゴにヴォーガする。

そして、ハンクにドスを利かせて「失せやがれ!」と言い放ち、立ち去るのであった。

この二人を離れた場所から注意深く観察していたニックは、その姿を見逃さなかった。

クレスキがウェンディゴであると確信した二人は、彼の現住所を店長に聞くのであった。



場面は、ロザリーの店に変わる。

相変わらずモンローが店番をしていた。

電話が鳴り、出てみるとロザリーからだった。

二人が近況を報告し合っていると、店にサングラスを掛けたレナードが入って来る。

モンローは電話を切り、レナードに対応することに。

レナードは、以前に相談していた件の治療を完璧なプライバシーを守って行って欲しいと要求する。

モンローは店を閉めろと言うのかと躊躇する様子を見せる。

しかし、レナードはいくらでも費用を払うからと強引に承諾させる。

そして、治療にはどのくらいの時間を要するのか概要を聞く。

モンローは、治療計画策定に二人と話してみるまで判らないと答える。

次の客が来たため慌てたレナードは、モンローに次の日の来店を約束し、店を後にするのであった。



場面は夜の暗闇の中、周囲を林に囲まれた一軒家の外観に変わる。

そこに、ニックとハンクが乗った車が到着する。

その一軒家とは、クレスキの家だった。

ニック達は、陪審義務無視によって逮捕状が出ていること理由として家宅捜索することにした。

家宅捜索の“相当な理由”としては、だいぶ強引だなw

家の中に入る二人、どうやらクレスキは留守のようだ。

ハンクは、冷蔵庫を何度も動かした後を見つけた。

二人が冷蔵庫を動かしてみると、床下への隠し扉を発見する。

早速、ハンクが床下に降りて探索を開始する。



場面は、刑務所のフェレンの独房に変わる。

ブザー音と共に、扉が開く。

扉の向こうには、初老の死刑執行官が立っており、「気の毒だが、もう時間だよ!」とフェレンに告げるのであった。



場面は、クレスキ家の床下に変わる。

探索を続けるニックとハンク。

ハンクは、叩く音が異なる地面部分を見つる。

そこには、大きなパネルが隠されており、どうやらその下には大きな浴槽ほどの空間があるようだ。

そっさく、二人でパネルをどかしてみる。

すると、その空間には血肉のついた大量の骨が異臭と共に散らばっていた。

異臭で顔をしかめる二人。



場面は家の外側に変わる。

一台の車がやって来る。

運転しているのはクレスキだった。



場面は、再度、床下に変わる。

証拠を掴んだことで刑の執行を止めることができると確信する二人。

ハンクは、検事に電話をすることに。

ハンクが床下から出て携帯電話を掛けようとすると、クレスキに背後から襲われる。

さらに、クレスキはウェンディゴにヴォーガしてハンクを冷蔵庫に投げつける。

その衝撃で冷蔵庫が倒れて、床下の扉を閉めてしまう。

ちょうど、床下から出ようとしていたニックは、扉で弾かれて血肉のついた“骨の浴槽”に落ちてしまう。

落ちたニックは骨を掴んでしまい、たまらず悲鳴を上げてしまう。

ニックの驚き具合が、なぜか面白かった。

でも、ニックでなくても、悲鳴を上げるとは思う。

クレスキと格闘するハンク、一方のニックは床下から出て加勢しようとするが、冷蔵庫が邪魔で出られない。

ハンクの反撃によって分が悪くなったクレスキは、外に逃げ出すのであった。

そのクレスキに向けてハンクは銃を撃つが、致命傷とはならずに取り逃がしてしまう。

ここで、ハンクは冷蔵庫をどかし、ニックはやっと床下から出られた。



場面は、刑務所内の処刑場に変わる。

フェレンの死刑執行は薬剤注射によるもののようだ。

処刑場とガラスで隔てる見学席には、モニーク・ダイソンが憂いの表情で着席していた。



場面は、女性検事のオフィスに変わる。

検事は、秘書とフェレンの死刑執行後の演説草稿について打ち合わせをしていた。

それは、正義がなされたのは自分の貢献が大きい旨を有権者にアピールするようであった。

死刑執行後の演説も選挙に利用する点、抜け目がない女性検事だ。



場面は、クレスキの家の内部に変わる。

ハンクは外に逃げたクレスキを追う一方、ニックには検事への連絡をお願いする。

ニックは検事のオフィスに電話をする。

しかし、電話に出た者によると、あいにく検事はオフィス後にしていた。

ニックは一刻を争う緊急事態として検事への取り次ぎを半ば強要するのだった。



場面は、処刑場になる。

ベッドに寝かされたフェレンに対し、胴体、足、腕とベルトでの拘束が施される。

その様子は涙ながらに見守るモニーク。



場面は、クレスキの家の外の畑に変わる。

ハンクは、銃とライトを構えつつ慎重な足取りでクレスキを探していた。

すると、草木の向こうで何者かが走り去る物音がした。

ハンクは、その後を追う。



場面は、豪奢な内装を施された庁舎のような建物内に変わる。

その建物内を帰宅するために歩く例の女性検事。

彼女の携帯が鳴る、それはニックからのものだった。

ニックは、現在逃亡中のクレスキが殺人犯である確たる証拠を掴んだので、死刑執行の中止を要請する。

もし、フェレンの死刑を執行したのなら、“後々不手際を弁明することになる!”と半ば脅すようなセリフも付け加えた。

そして、フェレンの事件のあった家を調べれば、もっと死体が見つかるとも付け加えていた。

すると、電話中のニックにウェンディゴにヴォーガしたクレスキが襲ってきた。

ハンクをまいたクレスキは、どうやら家に戻ってきていたのだ。

電話の向こうでクレスキの猛獣のような声を聞いた検事は、容易ならざる事態が発生している事を把握し、ニックの言葉を信じた様子だった。

クレスキと格闘するニック。

不意を突かれたニックは最初は押されたものの、徐々にクレスキを圧倒していく。

ニックの戦闘力はやっぱり上がっているな!

その戦闘力に驚いたクレスキは、ようやくニックがグリムであると気が付く。

不利を悟ったクレスキは、窓ガラスを破って外に逃走する。

しかし、そこには銃を構えたハンクがいた。

跪け!!」とのハンクの命令を無視し、ハンクに突進するクレスキ。

ハンクは已むを得ずクレスキを射殺する。

窓から出て来たニックと共にクレスキの死体を見降ろす二人は、残された時間が少ないことを自覚するのであった。



場面は処刑場に変わる。

この辺りは、クレスキとの格闘場面、処刑場、検事オフィスと目まぐるしく場面が変わるが、タイムリミットが迫る緊張感を盛り上げる上手い演出だ。

フェレンの腕には薬剤注入用の管が差し込まれていた。

その様子をガラス越しに見守るモニークの目には、涙が溢れていた。

死刑には3種類の薬剤が必要であり、第1の薬剤の注入が始まる。

第1の薬剤注入が完了する直前、見学側に設置された赤電話がけたたましく鳴り響く。

それは、知事からの連絡であった。

フェレンの死刑執行を12時間延期する旨の宣言であった。

その宣言を聞いたフェレンは、緊張から解放された安堵の表情を浮かべる。

そして、モニークも胸の前で両手を組み、今度は喜びの涙を流すのであった。



場面は、クレスキ兄弟の家があったスーパーに変わる。

床を掘り返した中には、8人分の骨が埋まっていた。



場面は、警察署内のレナードの執務室に変わる。

そこには、女性検事とニックとハンクがいた。

4人は、マスコミ発表の内容を相談していたのだ。

ニックとハンクは、フェレン無罪の真相を掴んだ手柄を検事に譲ることにした。

死刑執行延期を知事に掛け合ったのは検事であり、ニック達は市長選に出馬することはないからだ。

野心家の女性検事の心をくすぐる見事な采配だ。

マスコミに事件内容を発表する女性検事、そこにはポートランド市警の二人の刑事の活躍を褒め称える内容もあった。



場面は、刑務所内に変わる。

ハンクはフェレンに面会に行く。

フェレンは、自分を信じてくれたハンクに礼を言う。

それに対しハンクは、「何が有ったにせよ、これだけは言わせてくれ、君はイカレちゃいない!」と告げる。

フェレンは、「あんたもアレを見たんだな!」と確認する。

ハンクは、半ば諦めたような表情を浮かべ、「それは話すと長い!」とだけ答えるのであった。



場面は、ロザリーの店に変わる。

モンローは入り口の扉の掛札を“開店”から“閉店”に裏返している。

その後、モンローが店の奥でお茶の準備をしていると、レナードとジュリエットが店の中に入って来る。

店の内部を見渡すジュリエットは、どのような店なのか訝しむ。

レナードはジュリエットを見つめながら、ここで強迫神経症の治療を試してみようと説得する。

見つめ合う二人は、感情を抑えきれずに思わず熱いキスをしてしまう。

そこに、店の奥からモンローが顔を出し、キスする二人を見てしまう。

その様子に躊躇するモンローだったが、あまりにも長いキスに咳払いをし、止めて欲しいアピールをする。

キスを止めて振りむいたジュリエットは、モンローと判り驚愕の表情を浮かべる。

一方、振り向いた女性がジュリエットだと判ったモンローは、思わず「嘘だろ!」と呟いてしまうのであった。

ここで、第11話の終了です。

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2.総合的な感想

今回のストーリーの主人公はハンクでした。

彼の巡査時代のお手柄が、実はヴェッセン絡みの事件だったかもと葛藤する点は、彼の人柄が真面目であり、かつ、善良である点を上手く醸し出していました。

また、ニックをできるだけ巻き込まないようにしている点にも好感を持てました。

そもそも、ハンクはフェレンが根っからの悪人であると確信するには、ちょっと引っ掛かる点があったのかもしれません。

一方の視聴者としては、グリムの設定上、人喰いヴェッセンがいるとは理解できます。

でも、現実世界に当て嵌めた場合、連続殺人犯がヴェッセンだとは予想の斜め上を行きすぎていて、リアリティに欠ける印象が否めません。

まあ、この点は実際の大量殺人犯を絡めたりし、信憑性を上げる小技を利かしていたので楽しめました。

また、市長選出馬を狙う野心家の女性検事が再捜査を阻むために登場したり、事件現場がスーパーになっていたり、それに死刑執行のタイムリミットが複雑に絡み、結構ハラハラする展開も楽しめました。

そう言えば、事件を解決した後にフェレンと面会したハンクは、彼と何を語ったのでしょうか?

ところで、レナードジュリエットの件ですが、とうとうモンローにばれちゃいましたね。

この展開は予想できたけど、今後の展開にワクワク感が止まらないのも事実です。

では、また。